スイーツ&デストロイ

旅行記と備忘録

香港 マカオ

MTR旺角駅付近にひろがる女人街(ノイヤンガイ)

尖沙咀から旺角まで南北に走る香港でいちばん華やかな通り「ネイザンロード」①

尖沙咀から旺角まで南北に走る香港でいちばん華やかな通り「ネイザンロード」②

観賞魚を売る店がたちならぶ通称ゴールドフィッシュストリート①

観賞魚を売る店がたちならぶ通称ゴールドフィッシュストリート②

観賞魚を売る店がたちならぶ通称ゴールドフィッシュストリート③

香港で宿泊した荃灣エリアのホテル「ニナタワー」

ヴェネチアン・マカオ内のショッピングモール「キャナルストリート」

マカオのカジノホテルエリア

ヴェネチアン・マカオ

ヴェネチアン・マカオ全景

ライトアップがうつくしいヴェネチアン裏手のギャラクシーホテル

 マカオ寺①

マカオ寺②

 香港はずっとへんな天気だった。ずっとといってもほんの数日だが、滞在していたわずかの間、島の天候はやたら不安定で、1時間に20回くらい雨が降ってはやんでを繰り返す。大袈裟だとおもうかもしれないけれど、それはだいたいほんとうだ。いちいち数えていたわけではないが、感覚的にはそんな感じ。とにかく変わりやすい空模様で、常に雨傘を持ち歩かなければならなかった。マジめんどうくさいし超うっとうしい。せっかくの旅行なのに全然テンションがあがらない。林立する高層マンションの窓はちいさく均一で、おそらく間取りもせせこましいのだろう。そこへ押し込められた人々の暮らしを想像すると、それが蟻塚のようにみえてきて気が滅入る。この島は蟻塚だらけだ。そしてその無数の蟻塚を灰色の排気ガスが覆っている。

 雨もそうだがそれ以上にうんざりなのは大気汚染だった。ハノイホーチミンもそうなのだけれど、マスクをしていてもすぐに喉が痛くなってしまう。ベトナムをあまり楽しめなかったのは、バイクタクシーやトゥクトゥクの運転手、街中の押し売りや詐欺師たちが悪質だからというだけじゃない。都市の空気が悪過ぎて、瞬く間に肺や気管支をやられるからだ。あの光化学スモッグさえなければとおもう。香港は電線が地中に埋まっているため、街並は遥にすっきりしているものの、空気のわるさはどっこいどっこいで、到着してまもなく喉に異変を感じた。でも、そんなのもともとわかっていたことで、この島の大気汚染の深刻さは有名だ。だからテンションがあがらないのは、それだけのせいじゃない。いろいろかさなったあげくだ。

 期待していたシンフォニー・オブ・ライツは、どしゃぶりの雨と光化学スモッグで光を遮られ、レーザー光線がかすんでよくみえず、場所のせいか音もきこえない。煙のような靄のような薄鼠色の粒子の集まりが帯状にビルをとりまいている。夜なのに肉眼でそれがみえるって相当だろう。結局、対岸のオフィス街がただ闇に浮かびあがる光景を、わたしたちはぼんやりと眺めているしかなかった。シンガポールマーライオンよりがっかりだ(嘘。そもそもマーライオンに期待してないのでべつにがっかりもしていない)もっともうつくしいビーチだといわれるレパルスベイや周辺の高級住宅地も、とくに景色がいいわけでなく、海がきれいなわけでもなく(しかし、それでもおよいでいる人はいた)これなら芦屋浜や西宮浜を散歩していた方がマシだとすらおもえる。

 いまでは香港に4つしか残っていないらしい古いガス灯や、その近くに建つセント・ジョンズ教会も、わざわざみにいくほどのものではない。世界最大級のスクリーンがある尖沙咀のプラネタリウムでは「ボーン・トゥ・ビー・ワイルド」というドキュメンタリーを観たが、ドームを駆ける野生動物の映像を追っていたら酔ってしまった。そのうえ予約していた足踏みマッサージは地獄の苦しみで、てきとうに入った定食屋の焼味飯はめちゃくちゃ塩辛く、アイスティーは甘過ぎる。とはいえごはんは基本的においしいし、美術館の展示もすばらしく、そして繁華街の喧噪はやはりたのしかった。おいしいものがたべられれば、たいていその土地を愛せてしまう。それにこの島の象徴ともいえる、けばけばしいネオンと猥雑な街並は、わたしがふだんから偏愛するものだ。

 「偽物の時計あるよ。本物そっくりの偽物」ネイザンロードを根城とする、偽ブランド品の売人も実に堂々としている。その悪びれなさはむしろ好感が持てるくらいだ。訪ねた場所でとくに気に入ったのは通称ゴールドフィッシュ・ストリート(正式名称は通菜街)ここは観賞魚を扱うペットショップがたちならぶ数百メートルほどの通りで、どの店先にもカラフルな金魚や闘魚や熱帯魚の入ったビニル袋が吊るされている。まるで縁日みたいな光景だった。風水によれば「水と金魚」は「人と金運をもたらす」のだそうで、香港の家や商店にはたいがい水槽が置かれているという。タピオカ入りココナツマンゴーシェイクのふしぎな食感と、水気をたっぷり含んだ果肉の味も忘れられない。茜色のそれはフィリピン産のイエローマンゴーと異なり、ほとんど酸味がない。

 香港と同様、中国の特別行政区であるマカオへは上環のフェリーターミナルからジェット・フォイルで向かう。1時間ほどの船旅だけれど、出入国審査があるため移動はあまりスムーズでない。マカオもまた見所の少ない島で、日中の観光は退屈だったが、巨大カジノはきらびやかで、ホテルのショーもよくできていて、夜はそれなりにたのしめた。宿泊したのはヴェネチアンで、イタリアのベニスをテーマとするこのホテルには、街を模したショッピングモールがあり、張り巡らされた水路にゴンドラが浮かぶ。既視感をおぼえるのはあれにそっくりだからだろうか。あれってあれだ。お台場のヴィーナスフォート。そういえば結婚前、夫とあそこを訪れた。

D09 地球の歩き方 香港 マカオ 深セン 2015?2016

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まっぷる 香港 マカオ (まっぷるマガジン)

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るるぶ香港 マカオ’16 (るるぶ情報版海外)

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香港 マカオ (ララチッタ)

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7 地球の歩き方 aruco 香港 2015?2016 (地球の歩き方aruco)

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ことりっぷ 海外版 香港 (観光 旅行 ガイドブック)

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深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)

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