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スイーツ&デストロイ

旅行記と備忘録

クロアチア ドゥブロブニク/スプリット

バルカン半島(クロアチア/スロベニア/ボスニア・ヘルツェゴビナ) クロアチア(オパティア/シベニク/トロギール/ドゥブロブニク/スプリット/プリトヴィッツェ/ザグレブ) ヨーロッパ 旅行 海外旅行

スルジ山中腹から撮影したアドリア海の真珠と呼ばれる城壁都市ドゥブロクニク全景

アドリア海に浮かぶ豪華客船

ドゥブロブニクの城壁都市内で飼われている色鮮やかなオウム

ドゥブロブニク城壁都市内の町並み①

ドゥブロブニク城壁都市内の町並み②

ドゥブロブニク城壁都市周辺の町並み

城壁都市の背後に迫るスルジ山とその麓ブロチェ地区の風景

 

スプリット旧市街にあるディオクレティアヌス帝が余生を過ごした宮殿

宮殿と一体化した都市スプリットのゴスペラーズ「クラパ」

宮殿の東側に位置するスプリットの青空市場①

宮殿の東側に位置するスプリットの青空市場②

見張り塔からみたスプリットの町並み

 「地上の楽園をみたければ、ドゥブロブニクにおいでなさい」ガイドブックの冒頭にそんな言葉が記されている。イギリスの劇作家バーナード・ショウが、誰宛のものかしらないけれど、書簡にそう綴ったのだという。確かにここは楽園のようだ。青く澄み渡るサファイアみたいな海や、素朴な野の花が咲く海岸線の小径。整然とした新市街にはパステルカラーの家々がたちならび、敷き詰められた石畳を若草色の芝生がふちどっている。これまで巡ったアドリア海沿岸の都市と同様、街はうつくしく、豊かな自然に溢れ、なにより治安がいい。女ひとりでふらふらしていてもまるで身の危険をかんじないのだ。内戦の終結からまだそれほど時を経ていないのに、なんだか嘘のようにそこは平和で、ここもまた爆撃を受けたという、暗い歴史をおもわず忘れそうになる。

 海上に突き出す城壁都市の旧市街と、スルジ山の裾野にひろがる新市街からなるドゥブロブニク。「アドリア海の真珠」と称されるこの街はかつて、ラグーサと呼ばれるちいさな都市国家だった。13世紀初頭にビザンツ帝国より独立し、巧みな外交でほぼ完全な自治権を得たこの国は、やがてヴェネツィアと双璧をなす貿易港として栄え、最盛期を迎える。地中海から大西洋へ、交易の中心が移り変わると共に、港も衰退していくが、しかし、19世紀初頭、ナポレオンの大軍に降伏するまで、ラグーサは一度も侵略を許さなかった。ユーゴスラビア紛争の最中も、隣接するセルビア・モンテネグロの軍が攻め入り、はげしい攻撃は世界遺産の旧市街にまで及ぶ。けれど、内戦後は丹念な修復が施され、今では戦渦に翻弄された当時の面影も(少なくともパッと見は)ない。

 業火に包まれ約8割が焼けた旧市街は一時、危機遺産リストに登録されていたが、なかに入ってしまえばその名残をみつけるのはすでに困難だ。ただ、城壁のうえを歩いていると、屋根瓦の色が均一でないことに気づく。これはかろうじて残った爆撃前の瓦をできるかぎりそのまま使い、焼け落ちたり吹き飛ばされたりした部分にあたらしい瓦をはめ込んでいるためだそうだ。遠景ではどれもおなじ鮮やかなオレンジ色に映るけれど、間近でみれば微妙な濃淡があって、そこにはまだ生々しく戦渦の爪跡が残っている。冒頭の写真は旧市街の全景で、海抜412mのスルジ山中腹より撮影したものだ。ドゥブロブニクの背後に迫るこの小高い山の頂きには、ナポレオン支配下の19世紀前半に造られた「帝国の砦」があり、この要塞は紛争時代、クロアチアの防衛の象徴だった。

 旧市街を観光しがてら東側の港からボートに乗って、沖合いに浮かぶロクルム島の周囲を遊覧する。ロクルム島は廃墟以外とくになにもない無人島だ。なぜか野生の孔雀が生息していて、かなりの数がいるらしい。街からみて裏側の岩場はヌーディストビーチになっており、国内外問わずわりと有名なようで、日中は1時間ごとに定期便も出ているという。半周したら確かに裸の人々がいた。40分ほどの遊覧を終え、港に戻ればもう正午。路地裏のレストランへ入り、魚介のリゾット、野菜のマリネ、生牡蠣、生ハムを注文する。レモンを絞って食べた新鮮な生牡蠣は、ボスニア・ヘルツェゴビナのネウム産だそうだ。食事は隣国の影響を受けているのだろう、イタリア料理と似たものも多く、また、どの街でもいたるところにリストランテやトラットリアが点在している。

 リゾートホテルが軒をつらねるブロチェ地区の海岸線は入り江になっていて、まだ5月だというのに海水浴客で賑わっていたが、春だし泳ぐにはまだはやいと、水着を持ってこなかったため、透き通った紺碧の海をただ眺めるしかない。ぐぐったところ、クロアチアにやわらかな砂のビーチはほとんどなく、海岸はたいていごつごつした岩場か、あるいは砂利浜らしい。この入り江も例にもれず、そこを覆っているのはベージュの小石で、素足であるいたらちょっといたそうだった。でも、だからこそ、透明度もたかいのだとおもう。ほんとうかどうかわからないけれど、世界第2位だと書いているサイトもあった。ダイビングスポットとしてはノーマークだったが、付近の岩場からエントリーして、もちろん潜ることもできるという。このへんは沈船が多いそうだ。

 トロギールにほど近いスプリットの旧市街では、世界遺産であるディオクレティアヌス宮殿の城壁にそって民家や商店が軒をつらねている。ときを経て廃墟と化したこの城に、人々はやがて住み着くようになった。住人は現在300人。外壁をつたって東側へ抜け、海沿いへ出れば椰子の植えられた南国っぽいプロムナードがあり、その先は果物や野菜、花やハチミツ、ワインやハムを売る青空市場になっていて、内も外も観光客で賑わい、活気に溢れている。しかし、ひとの集まる場所だからか、スリも多く、おなじツアーの人が被害に遭っていた。大聖堂の隣に建つ背のたかい見張り塔の、狭く急な階段をのぼる際、おそらくはすれちがいざまにやられたのだろう。

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