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スイーツ&デストロイ

旅行記と備忘録

スロベニア ブレッド/ポイストナ

バルカン半島(クロアチア/スロベニア/ボスニア・ヘルツェゴビナ) スロベニア(ブレッド/ポイストナ) ヨーロッパ 旅行 海外旅行

スロベニア景勝地ブレッド湖ユリアンアルプス①(崖のうえにあるのがブレッド城)

スロベニア景勝地ブレッド湖ユリアンアルプス

ブレッドの湖の中央に浮かぶブレッド島の聖マリア教会

ブレッド湖畔に建つ貴族の元別荘(現在は高級ホテル)

ブレッド島へ向かう手漕ぎボート「プレトナ」

ブレッド湖畔のイタリアンレストランで食べた、おいしいきのこパスタ

ブレッド湖畔にある地元のスーパーマーケット

ヨーロッパ最大にして、世界第の規模を誇るポイストナ鍾乳洞①

ヨーロッパ最大にして、世界第の規模を誇るポイストナ鍾乳洞②

ヨーロッパ最大にして、世界第の規模を誇るポイストナ鍾乳洞の土産物屋

ドバイ国際空港の近未来的な風景①

ドバイ国際空港の近未来的な風景②

 まず関空発の深夜便でドバイへ向かい、ドバイから水の都ベニスへ飛び、ベニスから陸路で国境を越えスロベニアへ入った。関空〜ドバイ間が10時間半で、トランジットは5時間。ドバイ〜ベニス間が6時間強。ベニスからスロベニア北西部のブレッドまではバスで4時間弱。なんだかややこしい経路をたどったので、移動だけで一日がつぶれてしまう。といっても、どういう行き方であれ、少なくとも15時間はかかるのだが。飛行機のなかではほとんど眠っていて、それでも睡眠と食事の合間に何本か映画を観たのだけれど、今はタイトルさえ思い出せない。未来都市のようなドバイの国際線ばかりが印象に残っている。飲食代無料のブッフェや、寝心地のいいリクライニングシートのある、メタリックで豪奢な空港だった。設置された時計だってすべてロレックスだ。

 バルカン半島を旅したのは昨年の春。ベニスを発ったバスはしばらく海沿いを走り、港町トリエステを通過して、なだらかな丘をのぼっていく。ところどころに石灰岩の覗く、若草で覆われた見晴らしのいいカルスト台地を進み、それは国境の町コペルへ向かう。そして国境を北上しながら幾つか山を跨ぎ、渓谷を臨むながい道をなぞり、やがてゴレンスカ地方のユリアンアルプスへ辿り着く。陽の光が降り注ぐユリアンアルプスは、太陽の当たる側ということで、サニーアルプスとも呼ばれている。その麓にあるのがスロベニアを代表する景勝地、ブレッドだ。市の名を冠した深緑の湖は「アルプスの瞳」あるいは「エメラルドの瞳」などと形容され、湖畔には貴族の別荘がたちならび、それをかこむ崖のうえには円錐型の屋根を持つ、ちいさな古城がひかえている。

 鐘楼と礼拝堂とふたつの中庭を持つそれは、11世紀、ブリクソン司教により建てられたもので、ロマネスクとゴシックの、異なる建築様式が入り交じる、素敵な外観をしているが、城というにはあまりにささやかだ(当社比)しかし、見晴らしのいいその展望台からは、眼下にひろがる静かな水面と、一帯を包み込むユリアンアルプスがみえる。頂きの白と中腹から山すそを覆う緑のコントラストが印象的な峰だ。緑から突き出た、城の建つ断崖絶壁は、外界と隔てられた異空間のようで、円柱の棟を眺めていると、そこに幽閉されたうつくしい娘の哀れを妄想させる。実際はもちろん囚われの姫君などいないし、麓から舗装された道路が敷かれていて、だれもが容易に城の門をくぐれるのだけれど(建物は現在、歴史博物館やレストラン、造幣所として使用されている)

 クリスマスローズの咲く湖畔のホテルに泊まり、近隣のイタリアンレストランで食事をして(カレー風味のきのこパスタがやたらとおいしかった)翌朝プレトナと呼ばれる屋根付きの手こぎボートに乗り込み、湖上に浮かぶ小島をめざした。ブレッド島にあるのは聖マリア教会だけで、船着き場に降りるとそこへつづく98の段々があり、ここで式を挙げる新郎は、新婦を抱えてこれをのぼりきられなければならないらしい。また、紐を引っ張るのに意外と力がいるのだが、講堂の鐘(希望の鐘)には悲しい過去を持つ修道女の伝説があって、七回鳴らすと聖母マリアに敬意を表すこととなり、その者の願いが叶うのだという。当然わたしも鐘を鳴らして無病息災を祈願した。寺でも神社でも教会でも最近願うのはそれだけで、大人になったというか歳を取ったというか……。

 午後は首都リュブリャナからほど近い、丘の上の歴史博物館「ブドナーハウス」でパン作り。自作した石のように固いパンと酸味の効き過ぎたザワークラフト、塩辛いソーセージとジャガイモのスープで昼食。それからヨーロッパ最大の鍾乳洞「ポイストナ」へ赴き、トロッコ列車に乗って洞内を観光する。鍾乳洞の全長は27キロだそうだけれど、トロッコが走るのはそのうちの2キロだけ。でも、列車はかなりのスピードで、かつ、狭い穴を通り抜けていくので、その道のりはなかなかスリルがあり、ちょっとしたインディ・ジョーンズ気分だ。トロッコを降りると徒歩での観光コースがつづき、スパゲティ状のものや、渦巻き貝のような形のもの、ふしぎな光沢のあるもの、膨らんだ泡や波しぶきを連想させるものなど、さまざまな形状の鍾乳石をみることができる。

 コンサートホールと名づけられた広場では、音響のすばらしさをいかして、かつて実際に演奏会が開かれていた(機材運搬の困難さや安全面に対する考慮から、今は使われていない)ここは洞内最大の空間で、天井までの高さが40m、広さは300㎡。約1万人を収容できる。ここで奏でられる音楽は、それがなんであれきっと感動的だろう。だって見た目からして超荘厳だし、とにかくロケーションが最高だもの。観光ルートにはその他、特異な環境に適応した、めずらしい生物も展示されていておもしろい。細長いウーパールーパーみたいなルックスの、それは妙な両性類で、バルカン半島の一部にしか生息しない、稀少な生きものだそうだ。

francesco3.hatenablog.com

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A34 地球の歩き方 クロアチア/スロヴェニア 2016~2017

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クロアチア・スロヴェニア (タビトモ)

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スロヴェニア語日本語小辞典

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スロヴェニア (文庫クセジュ)

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絵で覚えるスロベニア語

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