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スイーツ&デストロイ

旅行記と備忘録

スロバキア ブラチスラヴァ

日本大使館もある市庁舎広場(フラヴィネー広場)のクリスマス市①

日本大使館もある市庁舎広場(フラヴィネー広場)のクリスマス市②

ドナウ川を望む丘のうえに建つブラチスラヴァ

ブラチスラヴァオペラ座スロバキア国立劇場

旧市街とペトルジャルカ街区を見渡せるブラチスラヴァ城まえの広場

ハンガリーオーストリアの国境に接する、スロバキアの首都プラチスラヴァには、ブタペストからウィーンへ向かう途中、すこしだけ寄り道した。鉄道ならわずか2時間半の距離らしいが、バスでの移動なので3時間半ほどかかる。ドナウ川に面した城下町は、風光明媚な地方都市というかんじだった(首都だけど)面積が北海道の半分ちょいくらいの、ちいさな国だからそんなものだろう。赤いテラコッタの瓦屋根が連なる旧市街の街並みは、西欧ではおなじみの光景だ。おもしろいのは、川を挟んで対岸にひろがるペトルジルャカ街区が、銀色の高層ビルが林立する、対照的な近代都市であること。全貌を見渡せる高台に立つと、その不思議な対比を味わうことができる。中央にドナウ川のながれるスロバキアの中心部は、その両岸でまったく異なる姿をしていた。

ブラチスラヴァ城や聖マルティン教会、国会議事堂や大統領官邸、オペラ座や市庁舎広場など、観光は主に旧市街を巡った。川を望む丘のうえに建つブラチスラヴァ城は、その特徴的な外観から「ひっくり返したテーブル」とあだ名されている。城の歴史は古く、この場所に宮殿が建設されたのは9世紀の大モラビア王国時代(大モラビア王国時代とか初めて聞いたし)そして16世紀になって、オスマントルコの侵入を防ぐべく四隅に塔が増築され、現在の姿になったという。とはいえ、19世紀に一度火事で焼失していて、第二次大戦中にも爆撃に遭い、復旧したのはその後のチェコスロバキア時代。あいまの18世紀、ハプスブルグ家の統治時代にはマリア・テレジアが義理の息子、アルベルト・テッシェンにこの城を与え、そのときはバロック風に改築されたそうだ。

プラチスラヴァがハンガリーの首都だった時代には、国王の住居として栄え、一時はマリア・テレジアも住んでいたらしい、由緒あるこの城。現在は歴史博物館となっていて、改修したばかりなのか、壁に沁みひとつなくペンキ塗り立てのよう。正直あまり城っぽくない。ハンガリー王の戴冠式が行われた、聖マルティン教会は、このプラチスラヴァ城にほど近く、ここで即位した国王は11人、王女は7人、そのなかには当然マリア・テレジアもいた。街のシンボルであるゴシック様式の建物は、もともとは見張り台だったという、85mの尖塔を備えていて、旧市街とペトルジャルカ街区をむすぶ、スタロメストスカー橋のたもとにある。建てられたのは15世紀の中頃。こちらはおそらく改修されておらず、全体的にくすんだ色合いで、逆に風情があるといえなくもない。

城門の向かいにある国会議事堂は、市役所のようなそっけない建物で、ガイドさんいわく「スロバキアでいちばんいらないもの」エントランスにつづく、石造りの階段をのぼっていくと、てっぺんに謎の銅像が立っている。しかし、あれはなんだとガイドさんに尋ねたら「なんでもない」「ようこそみたいな意味」とこれまたそっけない回答だ。でもそういう「なんでもない」「ようこそみたいな意味」の銅像って、そういえば日本にも多いような気がする。他の都市と比べると規模こそちいさいけれど、それなりに立派なバロック様式オペラ座は、川に沿って平行に走る大通りにそびえていた。劇場まえから西にのびるフヴィエズドスラフ広場の真ん中には、ギリシャ神話の美少年をモチーフにしたガニュメーデスの泉。すぐ横に路面電車の線路が敷かれている。

リストはここでかつて15回も指揮をしたそうだ。もちろん今でも国内外の一流演奏会を招き、日々さまざまな演目が披露されている。最後に旧市街地の出入り口ミハエル門をくぐり、ユニークなモニュメントが点在する、にぎやかな目抜き通りを歩く。やがて、パステルカラーの可愛らしい建物が立ち並ぶ市庁舎広場(フラヴネー広場)に出ると、その一角には、薄緑色の日本大使館もみえる。ここでもクリスマス市が催されていて、屋台ではやはりおいしそうな食べものが湯気を立てていた。鹿肉のソーセージやザワークラフトのシチュー、国産の白ワインやはちみつ酒、パンやチーズやウィンナー、クレープ、焼きトウモロコシ、リンゴ飴。どれもすばらしく色つやがいい。他にクリスマスのオーナメントやキャンドルホルダー、刺繍やボビンレースも売られている。

伝統工芸や玩具や装飾品は、ぶっちゃけ「いやげもの」ちっくな垢抜けない見てくれのものが大半で、でも、そこがまた素朴な田舎のクリスマス市ならではでよいのだ(首都だけど)昼にたべた郷土料理のハルシュキ(ジャガイモのニョッキに羊のチーズソースをかけてクロバサというサラミをトッピングした料理)も美味だった。
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