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スイーツ&デストロイ

旅行記と備忘録

挨拶と挨拶ハラスメントを混同しないでください

雑記

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   この一連のツイートを道中にみてしまい、とてもとても嫌な気分になって、わたしは旅をまったく楽しめなくなりました。

 この方が「感動してらっしゃる」と解釈したツイートは「濃い緑の山々には白い靄がかかっていて水は青く澄んでいる。すれ違う子どもたちは元気に力いっぱい挨拶してくれる。ここは天国か」というものです。

 しかし、それを目にしたこの方からこういう反応をされたのでつらくなって消しました。

 先述したツイートは誰かの権利を侵害するようなものではありません。

 しかし、憶測と邪推により、最終的には差別者であるかのように結論づけられました。あげく子どもが強制される、挨拶運動の元凶であるかのように断定される始末です。

 わたしは混乱し、嫌な気持ちになり、それを引きずり、うまく転換ができず、最悪の気分で旅行を終え、そして今とても傷ついています。

 これを受けて「挨拶を強制される子どもの立場を思いやらず、うかつに感動して申し訳ありません」とツイートすると(もちろん皮肉です)この方からDMをいただきました。
 そこには「楽しい旅行に水を差してすいません」と書かれていました。内容への謝罪ではなく「水を差してすいません」

 わたしは混乱していたので、ツイートしたばかりのそこまでいうことないんじゃない?的なツイートを速攻で削除し「こちらこそすいません」と謝罪しました。そして「高千穂はいいところですね。旅行楽しみます」と返信しました。

 しかし「水を差してすいません」といわれても、それが目的だったのでは?

 うかつに感動しているけれど、子どもが挨拶をするのは指導の賜物であって、あなたへの善意でも好意でも人情でもないし、田舎の人間は見た目ほど素朴ではない、なぜこの方はそんなことを「お伝えしたい」と願ったのか。伝えていったいどうするつもりだったのか。相手が嫌な気分になる以外のなにかがあるとは思えません。

 認識をあらためろということならば、いわれなくてもそんなの知っています。

 逆にこの方はわたしが田舎をどう認識し、どうツイートすれば満足だったのでしょう。

 「自然が豊かで子どもたちも元気いっぱいで、ここは一見、天国のように思えるが、内情はさぞかしどろどろしているに違いない。人々が純朴に見えるのは、ギチギチの地縁や血縁や、権威主義的な環境や学校教育があるからだ。子どもも強制的に挨拶させられているのだろう。かわいそうに。たまに観光で訪れるのはいいけれど、絶対に住みたくないな」とか呟いたらよかったの?すげえ感じ悪いけど。

 子どものころに挨拶運動をさせられて辟易していた、田舎のそういう裏側をよく知ってるからつい水を差してしまった、という言い訳のあとに「外国とかであればわたしもうっかりそういうのに感動してしまったりするだろうなと思います」という一文もありました。謎です。

 そもそもべつに挨拶を気持ちよく思うのは悪いことではありません。外国できらきらした子どもの笑顔に感動することのなにがいけないんでしょうか。それが発展途上国だからですか?田舎だからですか?それはなぜですか?先進国の子どもの笑顔や、都会で交わす挨拶ならかまわないんですか?

 うっかりすることは誰でもあるよ、みたいにいわれても、わたしはべつにうっかりしていません。
 都会と田舎を、先進国と発展途上国を、比べてどうこういったわけではなく、ただ挨拶をされて気持ちよかった旨をツイートしただけです。

 田舎を賛美し都会を貶すツイートや、発展途上国と先進国の子どもを比べ、どちらかの目がより輝ているとか死んでいるとか、そういったツイートをしたわけでもありません。

 それを「強い田舎幻想を抱く都会人の驕りであり差別的内心からくるものである」「発展途上国へ行って『子どもの目がきらきらしていた』というのと同じ種類の差別的視線に他ならない」
と決めつけるのは、憶測と邪推と偏見の賜物です。うっかりどころではありません。

 このツイートをしたとき、わたしは早朝の散歩中で、神社や河原を巡っていました。高千穂は自然が豊かな美しい場所で、外はまだ涼しく、とても気持ちがよかった。濃い緑の山にかかる白い靄をみて、川を流れる青く澄んだ水をみて、きれいだなーと思いました。子どもが一人暮らしをはじめた喪失感もそれですこしまぎれた。

 神社へは朝一番に行かないと意味がないと、猛烈にプレッシャーをかけられた末の、半ば強制的な外出でしたが、結果的にはよかったなーとすぐに元気を取り戻しました。
 蒸し風呂のように暑い日中では到底味わえない爽やかな空気を満喫しましたし、豊かな自然に触れて幸せな気分でしたし、それに旅行中ですからおのずとテンションはあがります。

 その帰り道、ちょうど登校時間にぶつかって、すれ違う子どもたちが元気よく挨拶をしてくれた。こちらも元気に挨拶を返す。楽しいなーここへきてよかったなーという気持ちを「天国か」でちょっと大げさに表したわけです。もろもろひっくるめて「高千穂最高!」という気持ちです。

 べつに「子どもが大きな声で挨拶してくれることに感動」したわけでも田舎の人の「好意」や「善意」に感動したわけでも、高千穂の人を、都会とは違う「素朴で人情味のある人々」だから「いいなあ」と思ったわけでもありません。

 そもそもわたしが「都会のひと」だったことなど今までに一度もないのです。

 なのになぜこの方はこの短いツイートから「田舎幻想の強い都会のひと」『「リベラル」なひとでも簡単に、とても簡単に田舎のそういうみんな挨拶してくれるとかそういうのにコロッといっちゃう』と決めつけるのでしょう。

 ただ、爽やかな空気のなか、自然の美しさにうっとりしていたら、子どもの元気な声を聞いて、ますます楽しい気分になった、というだけのツイートから、これだけの言っていないことを勝手に読み取り、簡単に騙される愚かで無知な人間だと断じるのは偏見まみれの悪意でしかありません。

 挨拶は「善意」や「好意」や「人情」でするものではなく、単なる習慣です。指導や教育の賜物であるのは当たり前のことです。

 すれ違う子どもが元気よく挨拶をしてきたからといって、それが「善意」や「好意」や「人情」だと思うひとの方が珍しいのではないでしょうか。

 わたしは北関東のなにもない、なにもないのというのは、たいした文化もないうえに豊かな自然があるわけでもない、ほんとうにつまらないくそみたいな田舎で生まれました。そして、環境にも人間関係にもうんざりしながら育ちました。
 後に上京し、20代を東京で過ごして今は関西に住んでいます。故郷よりは都会ですが、東京と比べれば田舎です。

 東京に住んでいた頃もわたしは「都会のひと」ではありませんでした。東京で暮らす地方出身者でした。

 うちの田舎には観光資源がないので、田舎の観光地に暮らす子どもたちがどれだけ厳しく「外向け」の指導を受けるものなのか、内実はわかりません。
 ただ、挨拶運動的なものはうちの田舎でもやっていましたし、すれ違う知らない人にわたしも挨拶をしていました。個人的には、挨拶をしたりされたりがとくに嫌だった記憶はありません。

 でも、この方のように、挨拶運動が嫌だったというひともいるでしょうし(わたしも強制されたら嫌ですよ)みかけたツイートでは「挨拶そのものの意味がわからなかった(だから嫌だった)」という人もいました。

「めちゃくちゃ指導されるんですよ挨拶。ほんと嫌だった」その気持ちをわたしは尊重しますし、挨拶の強制で嫌な思いをする子どもがいなくなればいいなと願います。
 ですからわたしの気持ちも尊重してほしい。

 わたしは挨拶という習慣がわりあい好きな方です。なぜなら先述したように、挨拶は善意でも好意でも人情でもない、それ以前の習慣的なもので、せいぜい悪意/敵意はありませんくらいの意味しかないからです。挨拶以上のコミュニケーションは不要と常々いっているくらいです。

 自分の住むマンションや、職場や学校などではもちろん挨拶を交わしますし、ほんとうに天国みたいな南の島へいって、ビーチやホテルでいろいろな国の観光客のひとたちと、サヴァ?サヴァ?と声を掛け合うのも楽しいし、現地の人と短い言葉を交わすのも心が温かくなります。子どもの笑顔をみて、いい笑顔だなー、きらきらしてるなーと思うこともあります。実際、いい笑顔で瞳がきらきらしてたら誰だってそう思うでしょう。
 その場所が発展途上国だったらすなわちそれは差別なんでしょうか。そんなわけないですよね。

 挨拶に関する嫌な思い出はわたしにもあります。子どものころ、知り合いに会うと、母親は「ほら、挨拶しなさい」と叱るように促しました。しない気は全然ないのに、むしろする気まんまんなのに、こちらが挨拶をするまえに彼女はいつもそういうのです。そして、まるで挨拶ができないだめな子みたいに扱われる、毎度繰り返されるそれが本当に心の底から嫌でした。

 あれは挨拶ハラスメントだと思います。学校で厳しく指導される挨拶の強制も、挨拶ハラスメントなのではないでしょうか。
 発声にけちをつけられたり、何度もやり直しをさせられたりしたら、わたしだって嫌気がさしますよ。

 問題なのは挨拶の「強制」です。

 その習慣自体が悪いわけでも、挨拶したりされたりして嬉しい楽しいあるいはいい気分だと感じるわたしのような人間が悪いわけでもありません。

 それを混同し、むやみに悪意をぶつけるのはやめてください。挨拶を嬉しく感じる人間を諸悪の根源のようにいわないでください。不当です。

 この方はあたかも、ふらりと田舎に来て子どもの挨拶に感動する田舎幻想の強いうかつで差別的な都会の人間=わたしが、観光地における子どもへの挨拶強制という悪しき慣習を生んでいるのだ、といわんばかりですが、実際は単に「なにごとも強制はよくない」という話しでしかありません。そしてわたしは誰にもなにも強制していませんし、誰の権利も侵害していません。

2015劇場鑑賞映画ベスト&ワースト10

映画

 2015劇場鑑賞映画ベスト10

  1. ミニオン
  2. マッドマックス 怒りのデス・ロード
  3. ひつじのショーン バック・トゥ・ザ・ホーム
  4. マジック・マイクXXL
  5. イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密
  6. ワイルド・スピード スカイミッション
  7. シェフ 三ツ星フードトラックはじめました
  8. クーデター
  9. グリーン・インフェルノ
  10. パージ/パージ:アナーキー

 今年も直感で選びました。2015年に劇場鑑賞した映画127本のなかで、好きなやつおもしろかったやつのベスト10です。今年はいい映画がたくさんあったので選ぶのがたいへんでした。この他にも「黄金のアデーレ 名画の帰還」「ビッグ・アイズ」「フォックスキャッチャー」「博士と彼女のセオリー」「グローリー/明日への行進」「セッション」「ナイトクロ―ラ―」「ジョン・ウィック」「クリード チャンプを継ぐ者」「ベテラン」「ストレイト・アウタ・コンプトン」「マイ・インターン」「パレードへようこそ」なんかもベストに入れたいくらいおもしろかったです。「スター・ウォーズ フォースの覚醒」「エール!」「カリフォルニア・ダウン」「アントマン韓国映画の「明日へ」「海にかかる霧」インド映画の「女神は二度微笑む」もよかった。

 また、今年はスパイ映画が豊作でした。「キングスマン」はブレード義足のガゼルちゃんが超かっこいいし、前評判通りエグジ―くんもかわいい。「007スぺクター」はとにかく冒頭の死者の祭りのシーンがうつくしくて、そのためにだけに2回鑑賞。祭りの装飾や参加者の衣装、俯瞰の構図、色合い、すべてが完璧だった。Qもいっぱい出てくるしね…。「ミッション・インポッシブル/ローグ・ネイション」はレベッカ様が素敵過ぎた…。でも、いちばん好みなのは「コードネームU.N.C.L.E」情緒不安定なクリアキンに萌え。

 DVD/ブルーレイで観たなかでは「22ジャンプストリート」が最高。劇場で鑑賞していたら確実にベスト3入りでした。パン・フォーチョンの「ビヨンド・アワ・ケン」も素敵なサプライズ映画。どちらもオールタイムベスト級のおもしろさです。香港映画の「激戦 ハート・オブ・ファイト」韓国映画の「最後まで行く」ドランの「トム・アット・ザ・ファーム」くだらないけれど、ザック・エフロンセス・ローゲンの「ネイバース」もよかった。飛行機で観たなかでは「SPY」が断トツでした。メリッサ・マッカーシー主演のスパイ映画で、ボケ担当のステイサムが最高に笑えます。わたしのなかのベストステイサムになりました。

 ドキュメンタリーでは「ステーキ・レボリューション」と「神秘と創造のサグラダ・ファミリア」がおもしろかった。「ステーキ・レボリューション」を観てからは、霜降りより赤身の肉に惹かれるようになりました。映画に出てきた世界一の肉をいつか食べてみたい…。「神秘と創造のサグラダ・ファミリア」はガウディの意思を継ぐ日本の彫刻家、外尾悦郎がフィーチャーされていてうれしかったです(ファンなので)

 ミニオンズ」は今年のベストでありオールタイムベスト。これまで観たすべての映画のなかでいちばん好きな作品です。劇場で8回、飛行機で2回、ブルーレイでもう何回かわからないくらい観ました。劇場公開中は何度観てもまた観たくなるのでずっとそわそわしていて、他の映画を観ていても全然落ち着きませんでした。それがどんなにおもしろい映画でも途中で「ああ『ミニオンズ』が観たい…」と上の空になってしまうからです。

 「ミニオンズ」の少しまえに「マッド・マックス 怒りのデス・ロード」が公開されて、あまりのおもしろさに打ちのめされて、ああオールタイムベストきちゃったわ…って震えたのに「ミニオンズ」を観たら完全に心を持っていかれてしまって、もう「ミニオンズ」のことしか考えられなくなりました。それがいまでもずっと続いている状態です。スマホでもミニオンラッシュとミニオンズパラダイスを交互にプレイし動画を再生する毎日。

 ミニオンはわたしにとって究極の癒しであり合法ドラック。なにがそんなにいいのかってとにかくかわいい。やたらと陽気。元気で頑丈。そしてちょっと邪悪でわりと非情。さらにすげえ適当なところ。どんな失敗をしてもなにを爆発させてもシュンとなるのは一瞬で、2秒後にはYAHHHHHHHHHと大盛り上がり。常にテンションが高く、気持ちの切り替えがマッハなミニオンたち。仕事をやらせても3人にひとりはさぼるか遊んでるし、敵から逃げるときもボスのグルーにボートを漕がせて自分たちはハッパをかけるだけ。仲間がけっこうひどいめに遭ってても指さしてげらげら笑ってるし、ひどめに遭ってる本人もなぜか爆笑してる。

 「ミニオンズ」でも超適当なアドバイスと致命的なドジでティラノザウルス、ファラオ、ナポレオン、ドラキュラなど歴代のボスたちを次々と闇へ葬っていきます。最凶最悪のボスに仕えることが生きがいなのに、そのボスが(ミニオンのせいで)すぐにいなくなってしまう…。それがかれらの悩み。「ミニオンズ」はそんなご機嫌かつ(ボスにとっては)かなり迷惑な謎の生物ミニオンの、起源と歴史とボス探しの物語。怪盗グル―シリーズの前日譚で、かれらがグル―に出会うまでの冒険と軌跡を描きます。まず公開初日に3Dで鑑賞しましたが、もうユニバーサルファンファーレからしてミニオンたちの合唱なので、冒頭からにやにやが止まりません。

 鑑賞中は笑いっぱなしでした。劇場の子どもも大人もみんなよく笑ってました。ナンセンスでブラックでスピーディなストーリー展開とスラップスティックなギャグ。60年代の風俗と音楽。なによりミニオンズのアホかわいさが爆発していて、最高に楽しい時間でした。鑑賞後のめくるめく多幸感がやばかった。主役3人のキャラも立っていて、ケビン、スチュワート、ボブの個性がそれぞれ愛おしく、ほんとうに幸せな気持ちになれます。ふだんは仲間の扱いがわりと雑なミニオンたちですが、今回はそんなかれらの意外と強い絆もみえて、そこにもきゅんきゅんきました。スカーレット・オーバーキルは名前からしてバカでかっこいいし、吹き替えの天海祐希がまたうまい。モブのミニオンたちもいつも通り細かくいろいろやらかしているので何度観ても飽きません。かれらがわちゃわちゃしているだけでなごむしね(基本モブでこそ輝くのがミニオンだと思っています)

 正直これまでグルーいらね(ミニオンだけでいい)とか思ってたんですが「ミニオンズ」を観てから怪盗グル―シリーズを観ると感慨もひとしお。グル―とミニオンが出会えた奇跡にマジ感謝って感じ。

 ちなみにわたしの推しミニオンはデイブ。怪盗グル―シリーズのDVD/ブルーレイに収録されているミニムービー「ミニオンの子犬」で主役を張ってる子で、ミニオンラッシュの主人公でもあります。怪盗グル―シリーズではスチュワートとコンビで活躍していて、悪友って感じのこのコンビがわたしは最高に好きです。

 「マッド・マックス 怒りのデス・ロード」はV4。翌月「ミニオンズ」さえ公開されていなかったら余裕でV8達成していたでしょう。消耗品軍団の逃走と共闘、フェリオサの慟哭、ニュークスのいじらしさに胸を打たれ、ワイブスの「わたしたちはモノじゃない」フェリオサの「わたしのこと覚えてる?」に泣きました。火を噴くギター。鳴り響くドラム。トゲトゲの装甲車。ミニオンズみたいなウォーボーイズ&ウォーパプス。鉄馬の女。なにもかもすばらしくて、最初から最後までずっとクライマックスみたいなテンションで、自然と前のめりになりました。鑑賞後はまさに「what a lovely day!」って感じ。この時代にうまれてこの作品と出会えてよかった。

 ひつじのショーン バック・トゥ・ザ・ホーム」は街へいって帰ってくるだけの話しでセリフは一切ありませんが、くっそかわいくてくっそおもしろくて笑いあり涙ありストレスなし。小ネタがいっぱいで音楽もいかしてて最高です。子羊のティミーがみんなからよってたかって守られてる感じもよかった。

 マジック・マイクXXL」はわりといい年こいた男子たちがきゃっきゃしながら旅をする微笑ましい青春ロードムービー。いい身体のイケメンしか出てきません。眼福。ステージパフォーマンスは前作の方が断然好みなのだけれど、大勢の観客のまえで男女が性的に絡み合っているのに、超絶平和でみんな笑顔で優しさに満ちた世界がそこにあって、猛烈に感動したし幸せな気持ちになりました。女を傷つけない男の絆もあるんだな…。

 「イミテーションゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」はジェーンに同僚と仲良くしろっていわれて林檎をくばるチューリングがくっっっそかわいい。悲劇の天才の物語だが、きらきらした青春映画でもあり、ジェンダーやマイノリティの問題もはらみつつ、ミステリ要素もあってとてもおもしろい。チューリングとジェーンみたいな関係がいつかヘテロの男女間でも描かれるといいなと思う。しかし、チューリングは変わり者ゆえ幼少時にいじめられ、成人してからも周囲にうとまれていたが、それを矯正されなかったのは、男性だからなのかなとジェーンをみていて感じた。「わたしは女だから嫌われたらおしまい」という彼女のセリフが胸に刺さる。

 ワイルドスピード スカイミッション」はすごいたのしかった。これも鑑賞後の多幸感がやばい。自然と笑顔になってしまう。崖を落ちかけてる大型車の窓から車体をよじ登りそのうえを走って崖へ飛びうつるとか、ビルからビルへ車ごと飛んでまた次のビルへ飛ぶとか、とんでもないアクションの連続に唖然茫然大笑い。ラスボスの不死身ぶりも可笑しい。しかし、人間対人間の格闘は重厚感がある。伴走していた車がやがて別の道をいき、カメラがそれを俯瞰で捉えるラスト、ベタな歌詞に最後は涙が止まらなかった。

 「シェフ 三ツ星フードトラックはじめました」もたのしくて2時間あっという間だった。出てくる料理がいちいちめちゃくちゃおいしそう。食べられないのが本気でくやしい。ラストでニューオープンしたレストランへ本気でいきたいと思った。SNSの使い方もうまい。ソフィア・ベルガラはいつでもどこでもなまってるので演技じゃなくてあれが素なんだろう。大好き。RDJはただのアイアンマンだった。

 「クーデター」東南アジア某国でクーデターが発生、全国民から標的にされる外国人一家の逃亡劇。めっっっっちゃこわかったしめっっっっちゃおもしろかった。赴任したばかりの言葉も通じない国でいきなり反乱が起きて目覚めたら周りは全部敵っていう状況、とくに人の波にまぎれて大使館への道を逆行するシーンの緊迫感パない。自然と呼吸をとめてた。あと東南アジア某国とかぼかしてるわりにめっっっっちゃタイだった。

 「グリーン・インフェルノはテンポがよくて飽きない。ジャングルを俯瞰する絵と太鼓の音に冒頭からテンションがあがる。他人にはべつに勧めないけれど、わたしは好きな映画。「食人族」が怖くて子どもの頃どうしてもみられなかったので、リベンジを果たした感もある。ゴア描写は無理なのでそこは薄目で鑑賞。でもそういう場面はそんなに多くないので助かった。主人公の友人を演じるスカイ・フェレイラがけだるげでよい。

 「パージ」「パージ:アナーキーはまず貧者、弱者が必然的にターゲットとなるその設定に心底ぞっとする。半裸の女性が血まみれになっている冒頭の映像ですでに震えあがった。それに加えて「パージ」は家を取り囲む仮面集団の絵面が怖いし、ボスの顔は素で不気味だし、そのうえ隣人は頭がおかしい。安全な(はずの要塞のような)家を壊される前からもう嫌な予感しかしない。でもこの設定なら反政府組織が出てきてしかるべき。なのでそのへんは続編に期待(ホームレスの黒人がリーダーになってれば尚いい)とおもっていたら「パージ:アナーキー」でちゃんと登場したので、2作合わせてベストに入れた。続編の方は要塞にこもることもはなから叶わなかった人々がターゲットになる話しでより切実だしより恐ろしい。逃げ惑うかれらのメンバー構成がリーダーと4人の足手まといなのはどうかと思うし、あいかわらず屋内の構造がわかりにくいのはマイナスだが。

 「黄金のアデーレ 名画の帰還」は、かつて「黄金の女」と呼ばれていたクリムトの絵画「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像」を、アメリカへ亡命した姪がオーストリアギャラリーから取り返す話し。つまり、名前を奪われた女がそれを取り戻す話しです。ヘレン様はもちろんタチアナ・マズラニーがすばらしい。

 「ビッグ・アイズ」もまた、名前を奪われた女がそれを取り戻す話し。DVやモラハラという言葉がまだなかった時代の、それらに対する女性の抵抗を描いている。すごくフェミニズムな作品だと思う。マーガレット・キーンの絵は監督がいかにも好みそうだけれど、作品はいつもとかなりトーンが違って、かれの映画のなかでいちばんティム・バートンぽくない。でもわたしはこれがいちばん好き。ウォルターのうさんくささもよい。

 「フォックスキャッチャー」は、重くのしかかってくる孤独と寂寥感で鑑賞中、息もできないくらいだった。インスタント麺をくだいてトマトソースをぶっかけたあのまずそうな飯。あんたアスリートなのに何食ってんの…って冒頭から超つらい。なんかのそのそ歩いていかにも自己評価が低そうで、金メダルを取っても全然幸せそうじゃなくて、兄以外に頼れるひとがいないあの弟…。みているだけで胸がつぶれそうになる。

 「博士と彼女のセオリー」は博士が意外と女たらしっていうか人たらしで、メガネがいつもちょっとずれてる(ようにみえる)のがかわいい。博士と彼女が恋に落ちる描写はほんとうにきらきらしていてうつくしいし、こんな邦題だからてっきりふたりが添い遂げる話しかと思いきや全然そうじゃなかったのが逆によかった。

 「グローリー 明日への行進」コモンとジョン・レジェンドの主題歌はレミゼの「民衆の歌」並みに観客を鼓舞する力があると思う。最後の演説からエンドクレジットの歌へと繋がる流れに泣きっぱなしだった。

 「セッション」は異常に熱量の高いコメディでした。先生はまるで「フルメタル・ジャケット」の鬼軍曹。完全にいかれています。そんな先生とぶちきれた弟子のセッションは、次第に人間のクズ合戦みたいな展開へ。クライマックスの張りつめた空気が半端じゃなく、最後の演奏には鳥肌が立ちました。

 「ナイトクロ―ラ―」は、事件や事故の現場に現れてショッキングなシーンを撮るパパラッチ的な報道カメラマンの話し。感情が読み取れない主人公の空洞のような目に近年いちばんぞっとしました。

 「ジョン・ウィック」は無駄な動きが一切なくてすばらしい。圧倒的な強さに惚れぼれする。ありそうでなかったやつだ。でも犬の扱いはひどい。まるで「冷蔵庫のなかの犬」コーンフレーク食わしてるし。

 「ビヨンド・アワ・ケン」は百合×NTR×復讐。スリル、ショック、サスペンスが味わえる傑作。爽快などんでん返しが素敵なサプライズ過ぎる。こんな映画観たことない!パン・フォーチョンはマジ天才だと思う。

 (あとで追記します)

2015劇場鑑賞映画ワースト10

  1. サシミ
  2. 劇場霊
  3. 海難1890
  4. 軍中楽園
  5. 7500
  6. 龍三と七人の子分たち
  7. ギャラクシー街道
  8. イニシエーション・ラブ
  9. 新宿スワン
  10. シグナル

2015劇場鑑賞映画リスト(鑑賞順)

  1. シン・シティ 復讐の女神
  2. トラッシュ! この街が輝く日まで
  3. マップ・トゥ・ザ・スターズ
  4. 薄氷の殺人
  5. サン・オブ・ゴッド
  6. ファイヤー・レスキュー
  7. レクイエム 最後の銃弾
  8. アニー
  9. KANO 海の向こうの甲子園
  10. ビッグ・アイズ
  11. タチャ~神の手~
  12. ミルカ
  13. ブラック・ハッカー
  14. ランナー・ランナー
  15. フォックス・キャッチャー
  16. ジャッジ 裁かれる判事
  17. アメリカン・スナイパー
  18. プリディスティネーション
  19. シェフ 三ツ星フードトラックはじめました
  20. 軍中楽園
  21. 単身男女2
  22. アバディーン
  23. サシミ
  24. セーラ
  25. 台湾新電影
  26. いつかまた
  27. エクソダス 神と王
  28. イミテーションゲーム エニグマと天才数学者の秘密
  29. 博士と彼女のセオリー
  30. イントゥ・ザ・ウッズ
  31. ソロモンの偽証 前編
  32. アナベル 死霊館の人形
  33. ナイトミュージアム エジプト王の秘密
  34. ジュピター
  35. ゴッド・ギャンブラー レジェンド
  36. インド・オブ・ザ・デッド
  37. ヴァチカン美術館4K3D 天国の入り口
  38. 皆殺しのバラッド メキシコ麻薬戦争の光と闇
  39. 女神は二度微笑む
  40. バードマン(あるいは無知がもたらす予期せぬ奇跡)
  41. ワイルドスピード スカイミッション
  42. ソロモンの偽証 後編 裁判
  43. シンデレラ
  44. 龍三と七人の子分たち
  45. 海にかかる霧
  46. シグナル
  47. セッション
  48. フォーカス
  49. 国際市場で会いましょう
  50. パレードへようこそ
  51. ラン・オールナイト
  52. メイズ・ランナー
  53. イニシエーション・ラブ
  54. チャッピー
  55. ピッチ・パーフェクト
  56. 新宿スワン
  57. ハンガーゲーム FINAL レジスタンス
  58. ハイネケン 誘拐の代償
  59. 予告犯
  60. 誘拐の掟
  61. 二十歳よ、もう一度
  62. マッドマックス 怒りのデス・ロード
  63. グローリー 明日への行進
  64. トゥモローランド
  65. 靴職人と魔法のミシン
  66. チャイルド44
  67. アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン
  68. インサイド・ヘッド
  69. ひつじのショーン~バック・トゥ・ザ・ホーム
  70. 7500
  71. パージ
  72. ミニオン
  73. パージ:アナーキー
  74. ジェラシック・ワールド
  75. 共犯
  76. ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション
  77. ナイトクローラー
  78. テッド2
  79. わたしに会うまでの1600キロ
  80. 死霊高校
  81. クーデター
  82. キングスマン
  83. ピクセル
  84. カリフォルニア・ダウン
  85. あの日ように抱きしめて
  86. アントマン
  87. ピエロがおまえを嘲笑う
  88. アメリカン・ドリーマー 理想の代償
  89. ドローン・オブ・ウォー
  90. パパが遺した物語
  91. ピッチ・パーフェクト2
  92. マジック・マイクXXL
  93. ジョン・ウィック
  94. バクマン。
  95. 海賊じいちゃんの贈り物
  96. ヴィジット
  97. WE ARE Perfume
  98. PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~
  99. アデライン 100年目の恋
  100. ステーキ・レボリューション
  101. マイ・インターン
  102. ミケランジェロ・プロジェクト
  103. グラスホッパー
  104. メイズランナー2 砂漠の迷宮
  105. エール!
  106. 明日へ
  107. コードネームU.N.C.L.E
  108. 劇場版MOZU
  109. ギャラクシー街道
  110. エベレスト3D
  111. ラスト・ナイツ
  112. リトル・プリンス 星の王子さまと私
  113. 黄金のアデーレ 名画の帰還
  114. Re:LIFE~リライフ~
  115. 劇場霊
  116. グリーン・インフェルノ
  117. サクラメント 死の楽園
  118. ハンガー・ゲームFINAL:
  119. I LOVEスヌーピー
  120. 007スぺクター
  121. 杉原千畝 スギハラチウネ
  122. 海難1890
  123. サンローラン
  124. 創造と神秘のサグラダ・ファミリア
  125. ベテラン
  126. スターウォーズ フォースの覚醒
  127. クリード チャンプを継ぐ男

ブルーレイDVD/ケーブルTV/動画配信サービス/飛行機等で鑑賞した作品

  1. パリ警視庁 未成年保護特殊部隊
  2. シークレット・ミッション
  3. タイム・クライム
  4. サベージ・キラー
  5. 殺人の疑惑
  6. 報復者
  7. フィフス・エステート 世界から狙われた男
  8. ヒックとドラゴン
  9. タチャ イカサマ師
  10. ラストハウス・オン・ザ・レフト 鮮血の美学
  11. 21ジャンプストリート
  12. ミッション・インポッシブルⅢ
  13. ファニー・ゲーム
  14. 22ジャンプストリート
  15. 縞模様のパジャマの少年
  16. ミリオンダラーアーム
  17. セブン
  18. ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
  19. 学園天国
  20. K-PAX 光の旅人
  21. ホビット 決戦の行方
  22. ワンドゥギ
  23. ドラキュラZERO
  24. ドリームホーム
  25. facebookで大逆転
  26. ビヨンド・アワ・ケン
  27. ネイバーズ
  28. オール・チアリーダーズ・ダイ
  29. 血の贖罪
  30. クィーン・オブ・ベルサイユ 大富豪の華麗なる転落
  31. NO
  32. バックコーラスの歌姫たち
  33. ライフ・オブ・クライム
  34. トム・アット・ザ・ファーム
  35. 激戦 ハート・オブ・ファイト
  36. ゴシップサイト
  37. フィッシュストーリー
  38. アニー・リボヴィッツ レンズの向こうの人生
  39. キルショット
  40. 39 刑法第三十九条
  41. ウォームボディーズ
  42. ヒックとドラゴン2
  43. 最愛の大地
  44. デビルズ・ノット
  45. 子連れじゃダメかしら?
  46. スペシャルID 特殊身分
  47. ラストべガス
  48. スウィッチ
  49. この子の七つのお祝いに
  50. ライフ・アフター・ベス
  51. パーフェクト・プラン
  52. きっと星のせいじゃない
  53. ウォーリアー
  54. モンスター上司2
  55. 提報者 ES細胞ねつ造事件
  56. 私の少女
  57. 善き人に悪魔は訪れる
  58. オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分
  59. 殺し屋チャーリーと6人の悪党
  60. ビック・ゲーム 大統領と少年ハンター
  61. 最後まで行く
  62. リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン
  63. キューティー・コップ
  64. SPY
  65. エージェント47

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マレーシア ペナン/キャメロンハイランド/クアラセランゴール/クアラルンプール/マラッカ

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中華とインドとその他東南アジアの料理が混ざったマレーシアの食べものは全体的に甘口

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左:赤い果肉のドラゴンフルーツジュース 右:朝食ビッフェで毎日食べていたマレーシア風きしめん

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細い米の麺と蒸し鶏やさつまあげ、もやし炒め、卵料理、揚げ魚の甘酢あんかけ、空芯菜炒めなど

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左:茶碗蒸しっぽい味の蟹入り卵料理 右:ライトアップされたKLタワー

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マレーシアの避暑地キャメロンハイランド

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キャメロンハイランドの市場

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棚田のようなキャメロンハイランドの紅茶畑

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左:独立戦争で戦った兵士たちを讃える記念碑 右:2011年に誕生したマレーシアの新王宮

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もともとは華僑の邸宅だったという新王宮「イスタナ・ネガラ」の門と広場

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左:独立を記念して当時のアメリカ大統領から贈られた国家記念碑 右:夜のペトロナスツインタワー

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いちごやみかん、プチトマトやアスパラガスが並ぶキャメロンハイランドの市場

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ドライフルーツやケーキも売っているキャメロンハイランドの果物屋

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ペナンのジョージタウンにある中華系の雑貨店

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左:ヒンドゥー教の聖地、バトゥ洞窟 右:バトゥ洞窟のハヌマーン

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市場や露店でよく売っているピンクとグリーンに着色されたパック入りのグァバ

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左:バトゥ洞窟にそびえる黄金の巨大神像ムルガン 右:バトゥ洞窟内の庭園と池

 蛍がみたくてマレーシアへいった。ブルンバン(マングローブの一種)の花蜜を好むそれは川辺に棲む。そして数か月で世代交代を繰り返す。そのためマレーシアでは一年中、蛍がみられるという。蛍の名所であるマングローブの保護区は、クアラセランゴールにある。そこはマラッカ海峡に注ぐ河口の町で、首都から車で90分ほどの距離だ。クアラルンプールは大都会だが、ジャングルのなかに突如現れる感じで、高速を降りれば油ヤシのプランテーションが延々と続く。やがて集落が目立つようになり、細い田舎道に入るともう船着き場だ。日が落ちてからボートに乗り込み、暗がりのなかをゆっくりしずかに進む。それは鑑賞用に改良されていてほとんど音がしない。しばらくすれば淡い光と瞬きがみえてきて、木々のシルエットが闇にぼうっと浮かびあがる。

 マレーシアの蛍は米粒の半分ほどの大きさで光の明滅も速い。しかし、無数のそれがマングローブの木に集まりきらきらと発光している様は、ほんとうに熱帯のクリスマスツリーみたいだ。思わずうわーきれいーと声をあげてしまう。目が慣れてくると光は一層つよく鮮やかになり、そこかしこから感嘆の声が聞こえてきた。こんなにたくさんの蛍をみるのははじめてだ。その日は雨が降っていて、閃光で時々空が明るくなった。蛍は光や音に敏感だ。だからたぶんいつもより数は少ないだろう。それでもそれは圧倒的にうつくしかった。このためだけに来たのではないけれど、仮にそうだとしても、きっと満足したと思う。途中、群れから離れた一匹が目の前まで飛んできて、ひとしきり空中に留まっていた。遠目には白い光も間近でみたら黄緑で、まさに蛍光色だった。

 蛍をみるまえには船着き場の外の中華料理店で夕食を取った。マレーシアの料理は中華とインドとその他東南アジアの料理が混ざっていて、全体的に甘口で食べやすい。カレーも麻婆豆腐も辛くないのだ。実は辛い方が断然好みなのだが、それはそれでおいしかった。とくにロティという薄いナンのような食べものが気に入った。これもカレーにつけて食べるのだけれど、ほんのり甘みがあってナンとはまた違ったおいしさがある。マレー料理、二ョニャ料理、中華、カレー、スチームボートといろいろ食べたが、ちょっとこれは苦手だなーと感じるものはひとつもなかった。二ョニャというのはプラナカンの料理で、中華の食材をマレー風のスパイスで味付けする。プラナカンはマレーシアに移住してきた世界各国の男性と現地の女性との混血の子どもを指す。

  船着き場の駐車場には蟹喰い猿がいて、電柱に登って遊んだり残飯をあさったりしている。ちょっと都心から離れるとそのへんに猿がいるのがマレーシアだ。ヒンドゥー教の聖地で、巨大な神像ムルガンがそびえるバトゥ洞窟でも、野生の猿が観光客の紙袋やビニル袋を狙っていた。ちなみにこの像は、クアラルンプールの郊外(KLセントラル駅から電車で20分)にあるのだけれど、晴れていればKLタワーの展望台からもみることができる。全身を金箔で覆われたそれは、高さ43メートルもあるらしい。ムルガン像としては世界最大だという。実際に現地で像を見上げるとすごい迫力だ。なぜ金色なのかといえば「クアラルンプールでは金がたくさん取れるから」だそうだ。ここには孫悟空のモデルである猿の神様ハヌマーンの像もあり、こちらもまたバカでかい。

 ところで今回ペナンから旅をはじめたのだが、ペナンはあまり海がきれいではなかった。海のきれいなリゾート地という認識だったので、それにはすこしがっかりした。離島へいけばまた違うのだろう。高原の避暑地、キャメロンアイランドは涼しくて過ごしやすい。すり鉢状の地形の底に紅茶畑があり、バリ島の棚田を思い出す。上からそれを眺めると、見学者の鮮やかな衣服が緑に映えてきれいだ。首都では、2011年に誕生したピカピカの新王宮や、めずらしい三角屋根の国立モスク、独立広場やKLCCパークを訪ねた。プトラジャヤのピンクモスクが超絶かわいいかった。KLタワーの展望台からみた夜景もまたすばらしい。銀色に輝くペトロナスツインタワー。ライトアップされたブルーモスク。どちらも超絶うつくしく、そしてかっこよかった。

 マラッカではオランダ広場やセントポールの丘、サンチャゴ砦やチャイナタウンを巡った。ここは人力車がデコトラみたいになっていておもしろい。いちばん人気なのはアナ雪の装飾で、派手に飾りつけられた水色と白の車が、レリゴーを爆音で流しながら走っている。ペナンのジョージタウンで人力車に乗ったけれど、花の飾りをつけているくらいで、ここまで派手ではなかった。どうしてこうなったという感じだ。

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D19 地球の歩き方 マレーシア ブルネイ 2016~2017

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クアラルンプール マレーシア (タビトモ)

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マレーシアのおいしい家庭料理 ?いつもの食材でつくる本格マレーシアごはん?

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マレーシア新時代 [第3版] (創成社新書49)

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マレーシア (絵を見て話せるタビトモ会話)

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2014劇場鑑賞映画ベスト&ワースト10

映画

 2014劇場鑑賞映画ベスト10

  1. ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
  2. ベイマックス
  3. アナと雪の女王
  4. かくれんぼ
  5. イン・トゥ・ザ・ストーム
  6. ゴーン・ガール
  7. 新しき世界
  8. ウルフ・オブ・ウォールストリート
  9. オール・ユー・二ード・イズ・キル
  10. パパロッティ

 おもしろかった!すき!っていう映画をあまり深くかんがえずにおもいつくままピックアップしていって、そのなかからとくに印象に残ったものを選びました。第一印象から決めてました的なラインナップです。

 「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」は劇場で3回観たし、4回目も行くつもりだったほどのお気に入りなのでこれがベスト1。巨大なタイトルロゴの下でちっちゃいスターロードが踊るオープニング、何度観ても最高。カエルをいじめたからって理由で同級生と喧嘩してた男の子が大人になって、変な宇宙生物を蹴散らしながら歌い踊ってるのにきゅんときます。観るまえはいたって平常心で「アライグマかわいいよねー」とかいってたんですが、観てからはスターロード=クリス・プラットに完全にやられてしまいました。超絶親しみやすくて超絶チャーミング。究極のボーイ・ネクスト・ドアってかんじ。奥さんが「キューティ・バニー」(プレイボーイマンションを加齢により追い出された元プレイメイツが、大学の女子寮の寮母になって、女子大生とともに奮闘する超たのしい学園コメディ)のアンナ・ファリスっていうのも素敵。音楽の使い方はそんなにいいとおもいませんでしたが(といいつつ、サントラはヘビロテ)「Ain't No Mountain High Enough 」にはぐっときました。

  「ベイマックス」はすでに劇場で2回(字幕版と吹き替え版)観ています。たぶん3回目(3D)も行くでしょう。これも観るまえはいたって平常心で「ベイマックスかわいいよねー」とかいってたんですが、観たらヒロくんに完全にノックアウトされました。ディズニーのキャラの造形を、実はかわいいとおもったことがあまりないのですが、ヒロくんは目が巨大過ぎることもなく、適度にかたそうな日本人ぽい髪質で、体型も華奢でとてもかわいい。なにより性格が生意気できかんぼでそこが子どもらしくて超絶かわいい。ショタとか萌えとかそのへんを狙い撃ちにきてるなっておもうし、わたしはまんまと撃たれました。それはさておき、仲間たちも皆生き生きと研究に没頭している、のびのびしたエリートでよかったです。飛行シーンもかっこよくてわくわくするし、サンフランソーキョーの街並みもふしぎに懐かしいかんじでなんかうれしかった。お兄さんのタダシは娘の婿になってほしいアニメキャラナンバーワンだし、キャスおばさんはハグして欲しいキャラナンバーワンですね。あとAIじゃない方の主題歌(フォール・アウト・ボーイの「Immortals」)がかっこいい。

 アナと雪の女王は2回観ました。実は予告編で「Let it Go」をまるまる流していたとき、ちっともそのよさがわからなくて、なんでこんな退屈な歌を延々と聴かせるんだろう?ってふしぎにおもっていたのですよ。ふしぎにっていうかぶっちゃけむかついてた。でも本編を観たら歌が心にすっと入ってきて、やっぱりあそこでいちばん気持ちが盛り上がって、そのあとサントラ買ってエンドレスリピートしてたんで、物語の力ってすごいなとあらためてかんじました。氷の城ができあがっていって、最後にエルサがぴしゃりとドアを締めるレリゴーのシーン、何度観ても気持ちが高ぶります。トゥルーラブズキッスが王子様とじゃないのも、2014年が終わろうとしているいまとなっては、なんだかすごくふつうのことにおもえますが、今年のはじめにはまだ衝撃的であり感動的でした。シスターフッド最高。クライマックスが前半にあるのでそこはちょっとあれだけれど、他の楽曲もいいし、もともとミュージカルが大好きなので、これからもずっとフェイバリットであり続けるでしょう。エルサ役のイディナ・メンゼルはもちろんのこと、子どもの声と大人の声を巧みに使い分けるアナ役のクリスティン・ベルがサプライズ的によかったのですが、もともとブロードウェイ出身だったんですね。

 「かくれんぼ」は超絶こわい韓国のスリラーです。コリアンシネマウィークで観ました。幽霊も妖怪も超人的な強さの殺人鬼も出てきませんが、ホラー/スリラーというジャンルなら確実にオールタイムベストに入るでしょう。テンポもいいしアクションもあるしどんでん返しもあるしで飽きません。この映画はアメリカでも日本でも韓国でも中国でも実際にあった、いつまにか自分の家に見知らぬ他人が棲みついている、という不気味な事件や、それにまつわるインターフォン怪談(玄関に住人の性別や数を表す謎の暗号を記し、犯人が隠れ住む家を選ぶという都市伝説)を下敷きにしています。老朽化の果てに荒廃した集合住宅がバーンと仰々しく映し出されるオープニング。そこへ電話をしながら女性が駆け込んでいく導入部から、もう不穏でおどろおどろしくて最高なんですが、なにより集合住宅でかくれんぼするように身を潜めるそれの正体が衝撃的。それがぜんぜん不条理な存在じゃないゆえに、もしかしたらほんとうにこんなことがあるかもしれない、という恐怖に襲われます。

 「イン・トゥ・ザ・ストーム」はタイトル通り竜巻にイントゥする映画。タイタスっていう超頑丈な装甲車で竜巻ハンターが竜巻を追い、お調子者の危険動画投稿者コンビ(いわゆるユーチューバー)もそれに続きます。竜巻に襲われたちいさな町では、親子とかカップルとかがサバイブ。尺は89分。そういうシンプル・イズ・ベストな作品です。竜巻と聞けば自然とテンションがあがる、わたしのような人間にとって、完璧な娯楽映画といえます。びっくりするくらいひとが死なないところも、ありえませんが好印象。できれば4DXで観たかった…。

 「ゴーン・ガール」ギリアン・フリンの同名小説を映画化したミステリー。結婚記念日に妻が失踪し、やがて夫は疑惑の目を向けられる。青い湖面のような風景に、出演者の名前が浮き上っては消えていく、うつくしく不穏なオープニングがすきです。ロザムンド・パイクの怪演もすばらしく、とくにはしゃいでジャンプするしぐさが最高でした。記念日にはいつも宝探しを仕掛けてくる、というところからしてしちめんどくさいエイミー。でも、そうなった背景も理解できますし、なにより演じるパイクがチャーミングなので、ぜんぜんいやな女にはおもえません。原作未読のため、はじめは勝手に完全犯罪を期待していて、あんな凡ミスでながれが変わるのはちょっと、というのが鑑賞直後の感想でしたが、これはそもそもそういう話しじゃない。

 「新しき世界」は犯罪組織に潜入する捜査官モノ。いきなり拷問シーンからはじまります。それはスパイ容疑者をさんざんいたぶったあげく、漏斗で口にコンクリを流し込むという斬新な方法で、これ以上いやな拷問をわたしはおもいつきません。震撼する主人公の心情がこちらにもばしばし伝わってきました。そんな緊張感あふるる超バイオレンスなこの映画ですが、同時にすばらしく熱いBLでもあります。潜入捜査官のジャソンさんとその兄貴分のチョン・チョンさん、このふたりの関係がね、最高。最後のジャソンさんの笑顔はマジ天使。

 ウルフ・オブ・ウォールストリートはクズと狂人がずっとどんちゃん騒ぎをしている最低で最高の映画でした。レオが生き生きと、そしてのびのびと、クズな狂人を演じていて、超たのしそうで、それを観ているわたしも超たのしかったです。障害者のモノマネをするシーンなんか締め殺したくなるくらいの名演技。

 「オール・ユー・二ード・イズ・キル」トム・クルーズがタイムワープで死と再生を繰り返すSFで、復活するたびに闘い方を覚えてつよくなり、ギタイというエイリアンを倒します。よくできたエンターテインメントです。かれの教官的な立場になるフルメタル・ビッチことリタ(エミリー・ブラント)が超絶かっこいい。

 「パパロッティ」高校生ヤクザがオペラ歌手を目指す韓国コメディ。実話ベースだそうで、相当脚色が入っているのでしょうが、笑いと泣き(笑わせと泣かせ)のさじ加減が絶妙で実にたのしい作品。で、これがまた熱いBLでもありまして、高校生ヤクザ×音楽教師の師弟愛もさることながら、ヤクザの兄貴分とのそれがいいんですよね。というか、兄貴分を演じるジヌンさんのぷくぷくほっぺに萌え。色気のある小太りだとおもいます。

 他は「レッド・ファミリー」(ギドク脚本なのにふつうにおもしろくて逆に拍子抜けする)「ブルージャスミン」(ケイト様のシャネルスーツ姿が素敵な神経衰弱ぎりぎりコメディ)「観相師」(ガンホちゃん演じるネギョンと義弟のBL!)「インターステラー」「ダラス・バイヤース・クラブ」「グランド・ブタペスト・ホテル」「Xメン フューチャー&パスト」「ディス/コネクト」「怪しい彼女」なんかがよかった。ホラー/スリラーファンにお勧めなのは「ザ・ゲスト」サバイバーや支援者だけでなくすべてのひとに観てほしいのが性犯罪被害者の回復と支援に焦点を当てた「ソウォン/願い」邦画でおもしろかったのは今年いちばんの百合映画「白ゆき姫殺人事件」と田辺誠一演じる夫のナチュラルなモラハラにぞっとする「紙の月」あと「そこのみにて光輝く」DVDやWOWOWで観たやつでは「デンジャラス・バディ」(サンドラ・ブロックメリッサ・マッカーシーの百合!)「なんちゃって家族」「スチューデント・オブ・ザ・イヤー 狙え№1」「ザ・コール 緊急通報指令室」「レゴムービー」がよかったです。「レゴムービー」は映画館で観たかったなー。

2014劇場鑑賞映画ワースト10

  1. サンブンノイチ
  2. 渇き。
  3. パラノーマル・アクティビティ 呪いの印
  4. 相棒 劇場版Ⅲ
  5. ワイルド・ルーザー 
  6. 神様の言うとおり
  7. ジャッカス クソジジイのアメリカ横断チン道中
  8. 愛の渦
  9. 土竜の唄 潜入捜査官REIJI
  10. 私の、息子

 「サンブンノイチ」質の低いコントを2時間延々みせられて超うんざり。とくに小杉が小杉でしかなくてぜんぜんだめ。トリックをセリフでぜんぶ説明するのまでは我慢できるけれど、連発されるつまらんボケに対していちいち説明ツッコミが入るのは我慢ならない。監督の映画に対する思いを唐突に登場人物が代弁しはじめる迷シーンは、内容の恥ずかしさも相まって永遠の黒歴史になるとおもう。監督のじゃなくておれの。しかし、こんなひどい映画でも窪塚くんだけは輝いていた。中島美嘉演じるヒロインはまるでシャブ中のようだったが。

 「パラノーマルアクティビティ 呪いの印」異変をかんじた住人が部屋にビデオカメラを設置してその正体をとらえる、という設定で、ただ延々とほとんどなにもおこらない寝室の映像をながして最後になんか得体のしれないなにかを映してびっくりさせて終わり、という「パラノーマル・アクティビティ」には別の意味で心底びっくりさせられたわたしですが、これはそのシリーズの5作目くらい。超常現象に呪いをプラスしたやつで1作目よりは遥かに動きがあります。でもびっくりするくらいつまらないのはおなじ。TOHOのシネマパスポートで観たんだとおもいますが、タダだからってなんでも観るなよと自分にいいたい。

 「渇き。」2014年にもなってこんなはいはい狂気狂気みたいな雑なキャラクターたちと雑な演技、色の氾濫するがちゃがちゃしたふるくさい映像、冗談みたいなパーティ描写をみせられるとは夢にもおもいませんでした。

 「相棒 劇場版Ⅲ」シネマパスポートで。テレビシリーズは観てない。2時間ドラマスペシャルってかんじ。

 「ワイルド・ルーザー」スケールのちいさい「ワイルド・スピード」といったら「ワイルド・スピード」に失礼か。ただのコソ泥が趣味でストリートカーレースをやっている話し。仁義の欠片もなく、全然スカッとしない。身勝手な奴らのしょぼい犯罪映画。だから「ルーザー」なのかとあらためて。

 「神様の言うとおり」高校生が理不尽に殺されていく映画。だけれど、謎解き要素もなく(最初のあれ以外)意外性もなく、だから緊張感にも欠け退屈。途中なんか天才っぽい嫌味な奴が出てきたので、こいつがその頭脳で難題を解決するのかと思いきや即効で死ぬし、そのくせ続きがありそうな終わり方でしらけた。

 ジャッカス クソジジイのアメリカ横断チン道中」ジョニー・ノックスビルが86歳の老人に扮して小太りの孫と旅をするロードムービー。全編にわたって小学生レベルの下ネタが繰り広げられる。

「愛の渦」乱交パーティに集まった男女10人のセックスと会話劇。男もたいがいクズだが、女性キャラクターの性格がとりわけミソジニアック。性をテーマにグロテスクな関係を描こうとする作家ってたいがい女性嫌悪をこじらせてる。性がテーマで題材が乱交パーティっていうのも陳腐過ぎて苦笑するしかない。

土竜の唄 潜入捜査官REIJI」全体的に下品なのはべつにいいんですけど、逃亡中の令二がセックスを迫り、なんか純奈が情熱にほだされたっぽくなって、受け入れるシーンにはドン引きしました。

「私の、息子」ルーマニア版「母なる証明」交通事故で子どもを死なせた息子を庇うために母が奔走というか暴走する。毒母と共依存関係にあるどら息子の話し。「母なる証明」も受け入れがたかったけれど、これもおなじ理由で受け入れがたい。息子のためなら被害者も平気で踏みにじる母親の傲慢と非情をわたしは愛と呼びたくない。「母なる証明」と違うのは毒母もどら息子も同情の余地がないクズだし、その父親もクズで、ついでに警察関係者や目撃者もクズという、まともな人間がほとんど出てこないクズたちのハルマゲドンみたいな作品。母親が遺族を訪ね息子自慢を繰り広げる狂気のシーンで怒りはクライマックスに。本気で殺意が湧いた。

2014劇場鑑賞映画リスト(鑑賞順)

  1. ハンガーゲーム2
  2. ファイアbyルブタン
  3. ハンナ・アーレント
  4. インシディアス第2章
  5. 危険な関係
  6. スノーピアサー
  7. ウルフ・オブ・ウォールストリート
  8. それでも夜は明ける
  9. 新しき世界
  10. ロボコップ
  11. 土竜の唄 潜入捜査官レイジ
  12. アナと雪の女王
  13. ラブレー
  14. アメ―ジングスパイダーマン2
  15. 相棒 劇場版Ⅲ
  16. 白ゆき姫殺人事件
  17. ホビット 竜に奪われた王国
  18. LIFE!
  19. ダラス・バイヤーズ・クラブ
  20. フルートベール駅で
  21. 愛の渦
  22. アデル、ブルーは熱い色
  23. ジャッカス クソジジイのアメリカ横断チン道中
  24. クィーン・オブ・ベルサイユ 大富豪の華麗なる転落
  25. ワールズ・エンド 酔っ払いは地球を救う!
  26. ワンチャンス
  27. マチェーテ・キルズ
  28. ラッシュ プライドと友情
  29. 大統領の執事の涙
  30. チームバチスタファイナル ケルベロスの肖像
  31. クローズ エクスプロード
  32. キャプテンアメリカ/ウィンターソルジャー
  33. テルマエ・ロマエⅡ
  34. サンブンノイチ
  35. アクト・オブ・キリング
  36. とらわれて夏
  37. ネイチャー
  38. パラノーマル・アクティビティ 呪いの印
  39. プリズナーズ
  40. ウォルト・ディズニーの約束
  41. 8月の家族たち
  42. ブルージャスミン
  43. マドモアゼルC
  44. 闇金ウシジマくん パート2
  45. そこのみにて光輝く
  46. WOOD JOB 神去なあなあ日常
  47. ワイルド・ルーザー
  48. マンデラ 自由への長い道
  49. 晴天の霹靂
  50. オーファーザー!
  51. キカイダー RBOOT
  52. ディス/コネクト
  53. グランドブタペストホテル
  54. サードパーソン
  55. 観相師
  56. 渇き。
  57. Xメン フューチャー&パスト
  58. オールドボーイ
  59. パークランド ケネディ暗殺真実の4日間
  60. オール・ユー・二ード・イズ・キル
  61. 怪しい彼女
  62. ダイバージェント
  63. 革命の子どもたち
  64. マレフィセント
  65. プレーンズ2 ファイアー&レスキュー
  66. 私の、息子
  67. るろうに剣心 京都大火編
  68. ゴジラ
  69. ヴィオレッタ
  70. バトル・フロント
  71. ソウォン/願い
  72. トランスフォーマー ロストエイジ
  73. イントゥ・ザ・ストーム
  74. マルティ二ークからの祈り
  75. テロ、ライブ
  76. ソニはご機嫌ななめ
  77. 監視者たち
  78. プロミスト・ランド
  79. ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
  80. るろうに剣心 伝説の最期編
  81. マダム・イン・ニューヨーク
  82. ジャージー・ボーイズ
  83. アンナプルナ南壁74000mの男たち
  84. サスペクト 哀しき容疑者
  85. レッド・ファミリー
  86. 悪魔は誰だ
  87. 荒野はつらいよ アリゾナより愛を込めて
  88. 泣く男 
  89. ボーグマン
  90. エクスぺンダブルズ3ワールドミッション
  91. 美女と野獣
  92. イコライザー
  93. マダムマロリーと魔法のスパイス
  94. ザ・ゲスト
  95. 誰よりも狙われた男
  96. パパロッティ
  97. かくれんぼ
  98. ショート・ターム
  99. 神様の言うとおり
  100. 紙の月
  101. オオカミは嘘をつく
  102. 西遊記 はじまりのはじまり
  103. 6才のボクが大人になるまで
  104. インターステラー
  105. フューリー
  106. ザ・レイドGOKUDO
  107. 嗤う分身
  108. ゴーンガール
  109. ポイント・ブランク 標的にされた男
  110. ベイマックス
  111. バンクーバーの朝日

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ゴーン・ガール (字幕版)

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沖縄 石垣島/竹富島/小浜島

沖縄(石垣島/竹富島/小浜島) 旅行 国内旅行 観光

なごみの塔からみた竹富島の集落

竹富観光センターの牛車

川平湾のベニテマリ

竹富小中学校の門

竹富島アイヤル浜(蝶の浜)

「お食事処 かにふ」の島野菜カレー

竹富郵便局

川平湾のハイビスカス


小浜島

石垣島 川平湾

 ピーチの就航記念セールでチケットを取り、9月の終わりに石垣島へいく。最近の国内旅行はもっぱらLCCだ。久しぶりの石垣島は、空港も新しくなっていた。飛行機を降りると、湿り気を帯びた大気が肌にまとわりついてくる。この頃はまだ関西も暑かったけれど、ここは別の国のようだ。沖縄は大好きな場所で、一時期は年に3回ほど通っていたこともあるし、今でも数年に一度は訪れている。でも石垣へはずいぶん来ていなかった。このところは本島から周辺の島へいって潜って帰ってくるばかりだったからだ。おそらく10年ぶりくらいだとおもう。以前に尋ねたときは周辺の島(黒島、由布島西表島竹富島新城島)を巡り、泳いだり、潜ったり、牛車に乗ったり、サイクリングをしたり、マングローブの林をカヤックで抜けたりした。楽しかった。

 とくに印象的だったのは新城島で、定期航路も宿泊施設もない、とても小さな島なのだが、集落の小径に入ると、お伽噺の挿絵みたいな風景がひろがっていて、思わず息を飲む。若草色の芝生の道に、低い石垣が続き、南国の花がそれを縁取っていて、そこはほんとうにうつくしい。珊瑚礁もすばらしく、その魚影の濃さには圧倒されるほどだった。新城島は上地と下地に別れたふたつの島で、通称はパナリ島。干渉時には東側のリーフが水の上に現れ、島の間を徒歩で渡ることができる。ジュゴンを祀った東御嶽など。いくつかの御嶽があるのだけれど、聖域なのでどこも立ち入り禁止だ。パナリへはダイビングショップのツアー等で行く。桟橋の脇の小さな海岸と、南側のビーチでシュノーケリングをして、昼食を食べ、集落を散策したが夢のようだった。

 またパナリへ立ち寄りたくて、今回もいくつかのショップに問い合わせたのだけれど、ツアーはそもそも毎日実施されているわけではなく、人数が集まらなければ中止になってしまうし、店によっては開催が奇数日と決まっていたりする。そんなこんなで願いは叶わず、代わりにバラス島とマンタポイントへいくツアーに申し込んだ。しかし、結局こちらも波が高くて目的地へは辿り着けなかった。あとはだいたい竹富島にいて、レンタサイクルで集落を走り回り、疲れたらビーチに浸るを繰り返す。ちょうど干渉時だったのだろうか、コンドイビーチはあまりに遠浅で、どこまでいっても水深が変わらない。いけどもいけども膝上くらいの深さなので、泳ぐに泳げず、砂地に腰をおろして水の感触を楽しむしかなかった。水面から顔だけ出して目を閉じる。

 体育座りに飽きたら手足を伸ばして、ただ海面に浮かんでいた。真っ白な砂浜に囲まれた真っ青な海。ここは魚の色も数も地味で、シュノーケリングには適さないが、そのうつくしさで島随一のビーチといわれている。隣にはカイジ浜があり、ここは星砂のビーチとして有名だ。とはいえ、それをみつけるのは困難だという。砂に混じった星形は、今ではほんのわずかなのだそうだ。このふたつの浜と相反する、島の東にはアイヤル浜があって、海岸へ抜ける小径を南国の蝶が乱舞している。ゆえに蝶の浜とも呼ばれるここの水は、ガラスのように透き通っていて、実はコンドイよりもどこよりもきれいなのだけれど、潮の流れが速いため遊泳は禁じられている。また、このへんは航路なので、さまざまな船が行き交い、海をずっと眺めていてもまるで飽きない。

 わたしが竹富島でいちばん好きなのはこの浜だ。たくさんの蝶が舞う小径は幻想的で、とても現実とは思えない。集落から少し遠いので、ひともまばらだし、好きなだけのんびりすることができる。最終のフェリーが6時過ぎに港を出るため、日没まではいられないが、いつか島の宿に泊まることがあれば、ここでゆっくり日が落ちていくのをみたいとおもう。夕焼けも星空も、きっとえもいわれぬうつくしさに違いない。夜になれば、巨大なヤエヤマオオコウモリもみられるだろう。帰りの船に乗るまえに、集落の中心にそびえる、なごみの塔へ登った。一帯が見渡せる高い塔だ。ひとひとり通るのがやっとの、狭くて急なコンクリートの階段を上がり、てっぺんの足場に出ると、がくがくと膝が震える。わたしは高所恐怖症らしい。半泣きで写真を撮った。

 最後日はフリーパスを買い、路線バスで石垣島を観光する。川平リゾート線と空港線が5日間乗り放題で1000円。他に全路線5日間乗り放題で2000円というパスもあり、たいへんお得だ。これを使い、島の北西部にある川平湾へ向かう。この湾は石垣島を代表する景勝地で、潮の満ち引きや光の加減により変化する、青や碧の濃淡が見事な場所だ。確か以前もここへ来て、珊瑚礁を遊覧するグラスボートに乗った。水面に陽光が反射して、海がきらきらときらめていて、眩しくて目を細めたことをよく覚えている。しかし、この日はあいにく曇り空で、絶景とまではいえなかった。肌寒さを感じながら、公園の端にある喫茶店でアイスクリームを食べた。
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石垣・竹富・西表島 (ブルーガイドてくてく歩き)

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ことりっぷ 石垣・竹富・西表・宮古島 (散歩 ガイドブック)

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やえやまガイドブック

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石垣島に行きたい (絶景フォトブック)

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ことりっぷ 沖縄 (旅行 ガイドブック)

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Hanako特別編集 ゆっくり、沖縄。

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じゃらん沖縄2016 (リクルートスペシャルエディション)

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激動の昭和史 沖縄決戦

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沖縄の歴史と文化 (中公新書)

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シンフォレストDVD 沖縄・美ら島百景 八重山7島を訪ねて/映像遺産・ジャパントリビュート

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ていねいに旅する沖縄の島時間

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請福柚子シークヮーサー 1800ml

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八重泉酒造 八重泉 30度 360ml

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インドネシア バリ島 ウブド(ブランコ美術館/ネカ美術館/芸術村)

インドネシア(バリ島/ギリ・トラワンガン島) アジア

バリのダリを自称するアントニオ・ブランコのアトリエ兼自宅を改造してつくられた美術館①

バリのダリを自称するアントニオ・ブランコのアトリエ兼自宅を改造してつくられた美術館②

バリのダリを自称するアントニオ・ブランコのアトリエ兼自宅を改造してつくられた美術館③

バリのダリを自称するアントニオ・ブランコのアトリエ兼自宅を改造してつくられた美術館④

バリのダリを自称するアントニオ・ブランコのアトリエ兼自宅を改造してつくられた美術館⑤

バリのダリを自称するアントニオ・ブランコのアトリエ兼自宅を改造してつくられた美術館⑥

バリのダリを自称するアントニオ・ブランコのアトリエ兼自宅を改造してつくられた美術館⑦

ウブドの芸術村にあるアーティストたちのアトリエ①

ウブドの芸術村にあるアーティストたちのアトリエ②

ウブド王宮近くのバビグリン専門店「イブ・オカ」のバビグリン

 ウブドを訪ね、他のどこよりもなによりも、わたしがブランコ美術館へひかれたのは、絵画やコラージュに興味があったからではなく、その奇妙な景観のためだ。宮殿のような宗教施設のような豪奢だが異形の建物。真っ青な大理石の床に赤や緑や黄、ピンクの壁。水色の円柱に黄金色の装飾。バルコニーの柵で舞うルネッサンス調の踊り子像。なかでもまず目をひくのが、アントニオ・ブランコのサインを象ったという巨大なアーチだ。それは金と朱でふちどられたきらびやかなエントランスへつづく、石造りの階段にかかっている。というより、そびえている。中央には深紅の絨毯が敷かれ、右端では苔におおわれた龍がうねっていて、あざやかな色彩のパユン(ヒンドゥー教の祭礼につかわれる傘)やペンジョール(のぼり旗)がそれをかこうようにゆれていた。

 これが元邸宅だというのだからおどろく。ブランコ美術館はウブドの西、チャンプアン橋をわたった先の、見晴らしのいい、小高い丘のうえに建つ。自称「バリのダリ」ことアントニオ・ブランコの、住居兼アトリエだったこのアートギャラリーは、さまざまミュージアムがそこかしこにちらばる、芸術の村ウブドにおいても特異な存在だ。1999年に他界した元家主のアントニオは、フィリピン生まれのスペイン人で、放浪の果てに41歳でバリ島ウブドへたどりつく。文無しのかれはウブドの王族から無償で土地を譲りうけ、そこへ簡素な小屋を建てて一心不乱に絵を描いた。やがて妖艶なレゴンの舞踏家ニ・ロンジと出会い、情熱的に口説き落として結婚。一男三女をもうける。真っ赤なベレー帽にぴんと跳ねた口ひげ、顔つきもどことなくダリに似た男だ。

 しかし、風貌こそかれを模倣していたものの、作風はなぜか似ても似つかなかった。実際あこがれていたようなのだけれど、創作面ではあまり影響をうけなかったらしい。「バリのダリ」ってひょっとして韻ふみたかっただけなんじゃ…ともおもう。とはいえ、かれの顧客には故グレース・ケリーや故マイケル・ジャクソン(かれがアトリエをおとずれたときの写真も展示されている)など、有名人著名人がおおく、まだあばら家みたいな仕事部屋で暮らしていたころ、インドネシア独立の父、故スカルノ元大統領(デヴィの夫)もそこをたずね、絵を買い上げていったという。アトリエには風景画や人物画にまぎれてミック・ジャガーのコラージュが置かれていた。目立つのは裸婦や踊り子をえがいたもので、モデルになっているのはおそらく妻ロンジだろう。

 その絵の女性は、象牙色のやわらかな光にてらされた、褐色の肌がうつくしい。絵を入れる額縁もまたデコラティブで、バナナやカエルが彫られていたり、かやぶき屋根を模していたりするのだが、それも皆、かれとその息子マリオの作品だそうだ。父と同様、マリオも画家で、いまではかれがアントニオの仕事部屋をつかっている。まるいフロアに螺旋階段がのびる吹き抜けの展示室は撮影禁止。なので画像はないのだけれど、いくつかあるちいさなアトリエは解放されていて、こちらはだいたい写真に収められる。仕事場を美術館にするのはアントニオの晩年の夢だった。その遺志をついでマリオが完成させたのがこの美術館だ。まったくもって狂っている。とてもすばらしい。そんなブランコ邸を見学したあと、だまされて連れていかれたのがネカ美術館だ。

 プリ・ルキサン美術館へよりたいといったら、そこは遠いからむりだ時間がないと断られ、ガイドにここをすすめられたのだ。しかし、あとで地図をみたところ、ふたつはほとんど近所にあった。このミュージアムは有名な美術収集家のステジャ・ネカが建てたもので、展示物は伝統的なバリスタイルのそれからちょっと毛食の変わったそれまで幅広い。バリ島在住のオランダ人画家アリー・スミットの作品や、ポストカードにもなっているアブドゥル・アジズの絵画「惹かれ合う心」は、この第五展示室にかざられている。わたしが気に入ったのは、おなじく第5展示室にならべられた、ハジティ・ニクトリという作家の絵だ。仏頂面のハゲが頭にニワトリをのせている、背景の極彩色が印象的な油絵。男の容貌は、なんとなくリリー・フランキーを彷彿とさせた。

 ミュージアム・ショップへ赴くと、ラジオからながれる音楽にあわせ、店員がうたいおどっている。そういえば、深夜コンビニをたずねたら、従業員たちは皆、床に毛布を敷き、あるいは椅子に座ったまま、すやすやとねむっていたのだった。この国でうまれていれば、わたしはもっといきやすかったろう。美術館巡りを終えたあとはウブド王宮近くのバビグリン専門店「イブ・オカ」へ。バビグリンというのは香草や香辛料で味つけした豚の丸焼きを皮ごとスライスしてごはんにのせたもの。祝い事にかかせないローカルフードだ。「イブ・オカ」は評判の店だが、噂に違わぬおいしさだった。いまでもたまにあの香ばしさと歯ごたえを思い出す。
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D26 地球の歩き方 バリ島 2015~2016

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るるぶバリ島’16 (るるぶ情報版海外)

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まっぷる バリ島 '16 (マップルマガジン | 旅行 ガイドブック)

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12 地球の歩き方 aruco バリ島 2014~2015 (地球の歩き方aruco)

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バリの賢者からの教え (二見レインボー文庫)

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ことりっぷ 海外版 バリ島 (観光 旅行 ガイドブック)

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バリ島だらだら歩き

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インドネシア バリ島 ウブド(モンキー・フォレスト/テガラランのライステラス/ゴア・ガジャ/タナロット寺院/キンタマーニ高原)

インドネシア(バリ島/ギリ・トラワンガン島) 旅行 海外旅行 アジア

ウブド近郊の村、テガララン・チキュンのうつくしいライステラス

キンタマーニ高原のテラス式レストランからみた霧に煙るバトゥール山

ライステラスを望むオープンカフェとその看板

11世紀につくられた謎の遺跡ゴア・ガジャ(象の洞窟)の沐浴場

ゴア・ガジャの駐車場付近にたちならぶ土産物屋

ウブドのメインストリート「モンキーフォレスト通り」①

道沿いのちいさな祠に置かれたヒンドゥー教のお供え「チャナン」

たくさんの猿たちが遊ぶ鎮守の森「モンキー・フォレスト」①

たくさんの猿たちが遊ぶ鎮守の森「モンキー・フォレスト」②

ウブドの中級ホテル「カキアン・バンガロー」の朝食

カキアン・バンガロー周辺の町並み①

カキアン・バンガロー周辺の町並み②

紫とピンクの空に黒いシルエットが浮かびあがる夕刻のタナロット寺院①

紫とピンクの空に黒いシルエットが浮かびあがる夕刻のタナロット寺院②

 ウブドで泊まった宿はモンキーフォレスト通りにある「カキアン・バンガロー」とても居心地のいいホテルだ。ベーカリーを併設していて、朝食のパンやアフターヌーンティーに出されるケーキもおいしい。中心部からはすこし離れているものの、道路をはさんだ向かいにはクリーニング店とコンビニ、となりにはプラマ社(観光客用のシャトルバスを運行する会社)のバス停とチケット売り場があり、インターネットカフェやスパもすぐそば。山田詠美がよく滞在していたというロスメン(現在は中級ホテルになっている)グリーン・フィールド・バンガローも近所にある。蓮池に浮かぶレストラン「Pundi-pundi」(プンディ・プンディ)は徒歩1分。アヒル料理で有名な「Bebek Bengil」(ベベ・ブンギル)は徒歩5分。モンキーフォレストまでは10~15分くらいだろうか。

 「Pundi-pundi」を囲む田園を通りすぎて「Bebek Bengil」の青い看板のてまえを左折すると、そこがモンキーフォレストへつらなる道だ。入り口にちいさな祠があって、ビスケットや花をバナナの葉にのせたヒンドゥー教の華やかなお供え物「チャナン」がたくさん置かれている。舗道はところどころに穴が開いているが、それをさけながらあるくのもたのしい。熱帯の気温や湿気もわたしには心地よかった。通りには値引き交渉のできる素朴な土産物屋と、定価でしか売らない洒落たブティックや雑貨店が混在している。通りの先端までいくと、200匹の猿が生息する自然保護区「モンキーフォレスト」の入り口に辿り着く。2万ルピアをはらって森へはいれば、そこは猿だらけの無法地帯だ。民族衣装をまとった警備員が目を光らせていても、猿たちは意に介さない。

 プラと呼ばれるヒンドゥー教の寺院が奥に建ち、それを守る鎮守の森でもある「モンキーフォレスト」そこに棲む猿たちはいわば森の番人で、聖なる生きものとして大切に扱われている。そのためかれらはやりたい邦題。いたるところで交尾や喧嘩が発生するのは当然として、森を訪れた人間にも容赦ない。餌付け用のバナナだけでなく、観光客のメガネや帽子をひったくり、背中から肩へ飛び移り、胸にしがみついたかとおもったら、頭をジャンプ台にする始末だ。中央広場につくられたちいさな池は、かっこうの遊び場になっていて、猿たちがひっきりなしに飛び込みをしており、近づくと派手に水しぶきがかかる。雨の日や午後は茂みでじっとしているらしいのだけれど、晴れの日の午前中だからか、皆やたら活発で、そこいらいじゅうを跳ねまわっていた。

 石畳の階段を降りて林をぬけた先の、みどりゆたかな谷あいにゴア・ガジャ(象の洞窟)はある。11世紀のペジェン王国時代につくられたというその遺跡は、中央に魔物の顔が施されている。ぽっかりあいたくらい口腔が洞窟の入り口で、奥は二手にわかれており、右にヒンドゥー教の3大神シヴァ、ウィヌス、ブラマをあらわす3体の石像(といっても、それは先端が丸まった棒状の石に、布を巻きつけたものでしかないのだけれど)左にガネーシャが祀られていた。てまえには6人の女神ウィジャダリの彫刻がならぶ沐浴場。苔に覆われた巨大な像が抱える水瓶からは、いまでも絶え間なく水がながれつづけている。仏教の修行僧たちがかつて瞑想をしたところだともいわれているが、なんのためにだれがつくったのか、はっきりしたことはわからないのらしい。

 テガラランのライステラスもやはり渓谷にあり、対岸の斜面からそのうつくしい棚田をながめていると、厚かましい日本語ガイドのうっとうしさも一瞬はわすれられた。神の階段ともよばれる湾曲した水田に、葉をひろげ花のようにさくココヤシ。こんなうつくしい段々をみたのは初めてだった。傾斜のはじまりには石段が置かれていて、半裸の老人と姉妹らしきふたりの幼女があさく腰をかけている。わたしが写真を撮っていたら、老人はこちらをむき、にっこり笑ってピースサイン。しかし、シャッターを切ると、すかさずルピーを要求された。テガラランをはなれると、車はウブド北部の高原地帯キンタマーニへむかう。10分ほどはしれば山道へつらなる勾配の入り口だ。ここでおばちゃんに通行料を払い、それからバンはなだらかな斜面をのぼっていく。

 のぼりきると門(村と村との境界線)があり、通り過ぎればプネロカン地区へ入る。土産物屋や飲食店が軒をつらねる観光地域だ。テラス席が設けられたブッフェ式のレストランで昼食。そこからはそびえるバトゥール山とアバン山、その麓にひろがるバトゥール湖がみえる。その日は一帯をくらくおもたい雨雲がおおっていて、たなびく薄墨色の煙は地上で澱をつくっていた。インド洋にたゆたう、バリ中西部のヒンドゥー教寺院、タナロットをおとずれたのは夕暮れまえ。岩礁上に建てられたこの寺は、ロックテンプルともよばれていて、日没になればその影が落陽にうかびあがり、夕映えはとても幻想的。太陽がしずむ時刻になると、海岸は観光客であふれる。
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D25 地球の歩き方 インドネシア 2015?2016

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インドネシア―多民族国家という宿命 (中公新書)

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旅の指さし会話帳〈2〉インドネシア―インドネシア語 (ここ以外のどこかへ)

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カラー版 CD付 インドネシア語が面白いほど身につく本 (語学●入門の入門シリーズ)

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森山式インドネシア語単語頻度順3535

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インドネシア語入門セット/最初に覚えたい基本フレーズ&単語

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インドネシア鉄道の旅―魅惑のトレイン・ワールド

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ルック・オブ・サイレンス DVD

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